『本好きの下剋上』ネタバレ感想7

相変わらずハマっています。すみません。
元ツイッター(っていうか現X)で別アカ立てて4か月半くらい。
気が付くと考察系っていうのでしょうか、同じような嗜好の方たちとのやりとりが増えて楽しいです。
人さまの疑問を目にすると時々(あれ?それ記載ありましたよね…)となるのですが、140字で説明するのけっこう難しいです。
あと一々指摘していいのかもよく分かりません。
なので全部ではないですがたまに説明を挙げると、そうだったんですねーとか言って下さる方もいらして、役に立った感じがします。
その中から反響があったのを一つ纏めてみます。

■救出に来たローゼマインとの会話の中で急に魔王になって立ち上がったフェルディナンド、何が魔王スイッチだったか?■
ローゼマインは(私はどこで魔王のスイッチを押しちゃったの???)と怯えています。
ある方が呟きで、「フェルディナンドはローゼマインがアナスタージウスらに祠巡りを強制されたことを知っていただろうか?」と疑問を呈していたので、(あれ、知っているよね、魔王化したのそれだもの)と思ったのでした。
もうお分かりの方も多いと思いますが、気が付いてなかったという声も頂いたので順に説明してみます。

フェルディナンドは長く伏せっているとだけ知らされていたローゼマインが実は行方不明になっていたことを領地対抗戦に来て知り、それがメスティオノーラの書の為にじじ様に呼ばれてしまったことを図書館で出会ったジギスヴァルトとの会話で把握しました。
本当は、フェルディナンドはローゼマインに作らせた最高級の魔紙を使って魔術具としてのグルトリスハイトを自作し王族と交渉するつもりでした。この時点で中央神殿に押し込まれそうになっているローゼマインを救うことと、おそらくは自身のディートリンデの連座回避も考慮していたと思われます。
貴族院図書館のメスティオノーラの像の前でフェルディナンドは「まったくローゼマインはこちらの予定をめちゃくちゃにしてくれる」と嘆息します。
その後、ゲオルギーネの策によりフェルディナンドは供給の間でディートリンデにより害されます。
遺言の画像が飛んだことで知ったローゼマインがアーレンスバッハまでフェルディナンドの救出に来て、無事に意識を回復し会話が始まった段階では、フェルディナンドはグルトリスハイト(厳密にはメスティオノーラの書)を取得してしまったのはローゼマインの暴走の結果だと思っています。

ローゼマインは図書館の本を読みたいあまりに迂闊にも王族に近づきすぎた結果、グルトリスハイト取得に一番近い位置にいるとアナスタージウスとエグランティーヌに知られました。
王族同士の争いを避けたい彼ら二人がローゼマインに代わりに取らせる為(その後ジギスヴァルトと結婚させる)祠巡りを強要したのでした。王族に不敬を重ねるディートリンデの婚約者として連座にされそうなフィルディナンドを救いたいというローゼマインの望みを鼻先にチラつかせて。
この時は結局王族でないと入れないとなり、あとは王族に入れさせればグルトリスハイトは手に入るところまできた段階で、ローゼマインはジギスヴァルトと交渉し、様々な条件を勝ち取ります。その中の一つが、アーレンスバッハのフェルディナンドに星結びが延び客室しかない状態を改善し、隠し部屋を与えるというもの。
アウブ・アーレンスバッハの葬儀に来たジギスヴァルトとフェルディナンドの会話の中で、ジギスヴァルトはローゼマインがフェルディナンドを親密に思っていることを当てこすりのように探りを入れてきました。
それに対して、ローゼマインは人の死を忌避するからもし彼女が望んだのなら自分の生命が危ないなど聞いたのであろうなどと答えたうえで、自分のこの隠し部屋(環境改善)に対して何が対価に支払われたか気になるとフェルディナンドは言ってました。
「ジルヴェスター視点 葬儀前の挨拶」
https://ncode.syosetu.com/n7835cj/49/

ローゼマインがフェルディナンドに話していく中で、「フェルディナンドを連座になどさせない」「領地の線を引きなおすから自分と側近でどうにかする」などと言ったことで、この時の会話がフェルディナンドの中で繋がり、王族は自分たちの代わりにローゼマインにグルトリスハイトの取得を強要したのだと理解したのです。葬儀に来て隠し部屋を与えられた時にはローゼマインが彼らにグルトリスハイトを渡す為に婚姻を約束していたのだと。

メスティオノーラの書を取得する行方不明の前段階でそういうやりとりがあり、自分に隠し部屋が与えられ、ジギスヴァルトとの結婚も強要されているローゼマインなのだ、と。正しく経緯を理解した。
その結果として、魔王スイッチが押され、彼は怒りのあまり立ち上がり「王族はそこまで愚かで恥知らずであったか」となった。

とはいえ、そのあとすぐ、ローゼマインがアーレンスバッハの礎を染め変えていたと知り、処理落ちしたあと、
すぐに王命(アーレンスバッハの未成年アウブと婚姻し支えるという王命)を逆手に取る判断をしました。
おそらくこれはランツェナーヴェの掃討戦の準備のための着替え時間くらいの思考です。
その後はすぐ婚約者しぐさを始めました(見せつけるためのエスコートや騎獣相乗り、耳元に口寄せて話すなどなど)。
さすがの思考の速さです。

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あまちゃん感想

最初に放送された頃の日記を再掲で挙げておきます。
ネタバレなので最後まで見てない方は読まない方がいいです。

http://haneusagi.cocolog-nifty.com/simauma/2013/08/post-476e.html

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『本好きの下剋上』ネタバレ感想6

3月末だったかツイッターでアカウントを独立させて「本好きの下剋上」に特化した当初、元々のフォロワーさんでそっちもフォローしてくださったのはわずかに4人!
改めて、コミック関係多アカウントのフォロワーさんとは全く層が違うのに、しょっちゅう書き込んで悪かった!ってなりましたw
別アカで呟き始めたものの、フォロワーさんが少ないから気楽といえば気楽。さみしいといえばさみしいw
ただ最初にすぐフォローしてくださった本好きファンの方がいたので、ちょっと心強かったです。ホントに感謝してます。
その方の関係でちょっとずつ増えてその内に同じような楽しみ方をする方と相互になったりして、やりとりがとても楽しくなりました。
(それにしても最初10人くらいのフォローしかないのに表示が100くらい行った時もある謎;
これは結局勝手に「おすすめ」に入っているというツイッター民がよく零すアレではないのか、、
私の書き込みどこぞに迷惑かけてるのか、、と思うことも多かった;まあ自分にはどうしようもないのですが;)

今回の感想は、そうした本好きファンとのやり取りの中で、今まで自分が思っていなかった視点の指摘を受けての感想も入れてみます。
鋭い方も多くて目ウロコになることもあって、そこがまた本当に楽しく良いのです!

■自由の獲得という視点■
救いに来たロゼマの「好きな本を読んだり探してうろうろしたり、好きな人たちと美味しいご飯を食べたり、そういうことがしたいのです」(大意)という言葉に、フェはどれだけ衝撃を受けただろうか(中略)自由の獲得というのは本好きの裏テーマではなかろうか、というご指摘がありました。をを!鋭いなあ~~いいなあ~~と共感しました。

そもそもマインが神殿に取り込まれそうになった時に、「自分の思うように生きられなかったら意味がないでしょう?」というマインの言葉に、フェは非常な衝撃を受け、自らの生を鑑みてそっと目を伏せています。しかもマインの両親もその考え方なのです。
彼は大事なものが手に入らない諦め続けた人生を送っていたので。
自分にはできない生き方、考え方のあまりの違いに受けた最初の衝撃です。ここは前の感想でも書きました。

現代日本人には(現実はままならないこともあるとはいえ)職業選択の自由、表現の自由、宗教の自由などなど様々な自由が法律で守られています。恋愛も結婚も成人となれば自由です。
ただ、日本でもこれは実は近代に入ってからです。ごく近い昔は親が決める結婚が普通であったし、職業も表現も自由でなかった時代もあります。
自由な時代・国に生まれ親に大事にされて育った麗乃はマインとなってユルゲンに様々な意識を持ち込みますが、この「自由」もその一つだったのだなとその方の呟きで再確認しました。
が、よく考えると、そんな中でマインの父親であるギュンターは騎士物語に憧れ門の士長に直談判し門番になったし、そこで一目惚れしたエーファの愛も勝ち得ています。すごく異色な人。
また、マインがベンノと知り合うきっかけを作ったギュンターの部下で元旅商人のオットーも商人の道を捨てベンノの妹コリンナの愛を獲得しています。こちらも街で語り草にされている異色な人。
ベンノというのがまた、非常に先見性のある実業家で、マインの異色さ特異さを飲み込んで、かつ、支え続けます。
マインがユルゲンに留まることが出来た碇のような存在、ルッツもまた異色ですが、マインの価値観意識のお陰で貧民街の大工の息子でありながら商人になるという道を獲得します。
マインの周囲は元々異色の人と、マインのお陰で自由を獲得した人でいっぱいです。
そこにはしかし、目標に向かって進み続ける努力がありました。
自由を手に入れるために諦めない力、これがマインとマインの周囲の人の特徴ではあるでしょう。
フェはロゼマが命がけで救いに来た時まで、本当に自分の気持ちのままに生きることなど考えてなかった、最後の最後でようやく自由に生きていいのだと知る。その瞬間にゆらりと立ち上がる魔王になるのですがw(まあロゼマの規格外れの行動のお陰ですぐ魔王の方向が修正はされるのですがね。その切り替えの速いこと速いこと;)

■エグランティーヌ視点SS再読■
最初に読んだ時、新しく知った事はなかった的なことを書いていました、すみません、ありました。
フェが継承式で実装していた中に銀の武器があったこと。「神々を敵に回しても助けに来る!」と言ったロゼマの言葉に思わず伏せてしまったフェはロゼマにとって自分が真に家族同然であることに喜びを隠せません。その分、フェはエーレンが一番大事!と信じ切っているロゼマに「帰っていいですよ」と何度も言われ(家族もグーテンベルクもみんな連れて行くのにフェには帰れと言うのですよ、本当に鈍感な人はひどい)、頬をつねりまくるフェでした。
まさかユルゲンで神々に敵対する貴族がいるなどその言葉を聞くまで考えてなかったと思います。以外に常識人のフェ。
(←よく考えると貴族院時代は荒れ荒れで、メ書を取得した時も無礼街道まっしぐらでした;)
ユルゲンの常識がないロゼマに「神々に敵対しても守る」という言葉を貰って自分も速攻でその実装です。学習能力が高いというか、ロゼマの思考や言葉に割と影響受けるフェです。
ロゼマの記憶をすべて取り戻すためにはどうすればいいか、脅してでもメ神から聞き出すという目的があったのだなと思うに至りました。
ロゼマが(フェが身に付けさせていた神様除けのせいもあって)死にかけているという危機的状況だから自然に神々に武器向けた感じで読んでいましたが、その流れがなくてもフェはどうにか聞き出す用意をしていたのかもしれません。
魔力が通じない武器、即死毒も含めてランツェの王であるジェルが持ち込んだものの危険性を見せつけることで、ジェル推しだったメ神とじじさまへの説得にも使うつもりもあったかもしれません。
結果、メ神もじじ様もそれらの危険性は理解した気がします。
その流れで切ったじじ様の髪の毛(=枝に変容)を最後の大魔術でちゃっかり利用するあたり、ホントにこの二人は…wともなりました。

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『本好きの下剋上32巻』ネタバレ感想

待望の32巻がとうとう出ました。あと1巻で本編完結ということで、そわそわしながら待って読みました。
*まだ未読の方、WEB版の完結まで含めて未読の方、ネタバレなしに感想書けないので下記読まないようになさってください。*

フェ視点のプロローグで始まるということでファンの間では発行前から歓声が上がっていましたw
私自身も、読む前から落ち着かず、このままだと情緒が持たないのでは~~;と読むのが怖いような気さえしました。
とはいえ、本編のロゼマ視点だと分からない部分の謎解きができるのも楽しみです。

読んでいくと、31巻読了後に推測していたことがほぼ当たっていて、どやぁ、みたいな気持ちにもなりました(すみません。)
特にメ神に深く疎まれて嫌がらせされていた詳細や、ロゼマに握らせていたものが何だったかの推測について当たりでした。

http://haneusagi.cocolog-nifty.com/simauma/2022/12/post-947036.html
http://haneusagi.cocolog-nifty.com/simauma/2022/12/post-ef6ac4.html

が、王族との話し合いの席でロゼマが感情を揺らした時の対策についてのGJが名捧げ側近であるハルトムの提案が元だったことはあまり考えてなかったので、これはホントにハルトムの優秀さ。狂信者ぶりがなければ優秀なかっこいい側近なのにw
威圧を受けながらロゼマを宥めようとするフェの姿はマイン時代の神殿入りの際の場面と重なり、ここでも伏線の回収です(本好きにはこの伏線の回収がホントに多くて、ファンを再読の沼に落とし込むのです)。
フェの冷静な思考の切り替えも面白く読みました。優先すべきこと以外はあっさり切り捨てる様が素敵ですv

加筆や書き下ろしのお陰でweb版で若干分かりにくかった部分が分かりやすくなっていました。
例えば、女神降臨した後記憶に干渉されたことでロゼマの魔石恐怖が無くなっていたのですが、web版では若干分かりにくかった。
丁寧に読んでいけば、降臨の影響か、、とすぐ分かったけども、側近たちやフェがすんなりそれに対応していたのが少し不思議だったのが、今回の加筆で、ああなるほど情報の共有があって対応されていたわけか、、となったりです。
体調が悪かったと書かれていましたが、読者のためにお忙しい中たくさんの加筆を本当に有難うございます。

■エグランティーヌ視点
エグランティーヌ様はweb版で読んでいた時に(この方はけっこう肝が座っているというか、一本筋が通ってるなー)という思いがありました。アナ王子の方がよほど初心というか、王子様だな~~~というかに対して。
やっぱり結婚し子供を産んだことで母は強し!になった面もあるのかもしれません。
話し合いの席でロゼマらを伺うように見ていた時の思考はおそらくはフェの意向、彼が王になる(もしくは彼を王にする)というつもりはないのか?というそこだったと思っていましたが、それもおおよそ推測通りでした。
ジギは不適格、トラさんは力不足ゆえ罪を背負って処分されてもやむなし(にしても王族全員道連れって;;)と言って押し付けようとしかしない情けなさに対して自分が引き受けるという強さは天晴れでした。
本当は元々王族の中では一番資格ありの人でしたし。
国が荒れるのを避けるために、という目的に対して情勢が変わったことを悟り、たとえ離婚してでも自分が立つという姿勢がかっこよかったです。ロゼマが我欲が強い人という分析も正しい。(まあその我欲のお陰でユルゲン救われたんですけどね。)
始まりの庭で、ロゼマのお守りを外そうとしてたフェの場面については(きっとエグ様にはフェが襲ってるようにしか見えなかったろうなー)と思ってたので、さもありなん!でした。
新しく分かったことはなかったけど、いろいろ推測してたことが細やかに補強された感じでした。

■アーレン漁師モブ視点
平民の漁師から見た魔術のすばらしさや、前のダメアウブD嬢への不満や、新しいアウブロゼマへの感謝や絶賛は思っていた感じでしたが、考えていなかったのは、ランツェの鑑の出入りがただでさえ魔力不足で濁り魚が減っていた海をダメにしていたという事実でした。
よく考えれば、ユルゲンのあらゆるものが量の差はあれ魔力を含んでいるという記述がありました。
(なのでユルゲンでは一切魔力を通さない銀の布というのは作ることが出来ない)
ランツェの鑑、特に黒の塗料の方はユルゲンの闇の神の黒と同じ魔力を吸収する効果を持っているので、出入りすることでただでさえ乏しくなっていたアーレンの海や生物達から魔力を奪っていたということ。魔力を奪うことによる環境破壊です。
ランツェは現代のように魔力ではなく科学が進化しつつある国というイメージがあったので、この環境破壊の事実はまるで現代の科学による進化が齎す生態系破壊・環境破壊のアナロジーのようにも読めました。
今回のSSを読むまではまったく考えてなかった部分なので、ちょっと驚きました。

■アドルフィーネ視点(書籍版特典SS)
アド様はホントにジギと別れたかったんだな~~さもありなん!でした。またもう第二夫人のナラが策士というか;
ずっと機会を待っていたというのも分かるし、機を見るに敏、優秀な方だけにさすがの対応でした。
エグ様を尊敬し仲良かったのだなというのも分かったし、ジギやトラさんの言動への突っ込みもなかなか。
嫌な思いしかしてこなかったアド様が少しでも幸せになれることを祈っています。

■ジル視点(ドラマCD特典SS)
ジルは本当に良いお兄ちゃんだな~~~というのが真っ先の感想でしたw
フェとのやりとりが面白すぎて。「可愛いローゼマインと…」のセリフには大受けしました。
そりゃお兄ちゃんには分かっているよねえ。なので鈍感なロゼマのあれやこれやに吹き出したり、にやにやフェを揶揄ったりするわけだなーというのがよく分かりました。
女神降臨で光ってる、と言葉で聞いても意味不明なので早く見たい、というのもさすがだぜ、と大受け。
こういう人だから「どうやって光っているのだ?」のロゼマを安心させたあっけらかんセリフになるわけで
ジル様大好きですv
(情報をさぐってこい)のフロ様、肝っ玉母ちゃんというか、見た目はおっとりしててもさすがの領主一族だなと思い、シャルもきっとこういう感じになるのかもなーとも思いました。

読み終わったら、もっとゆっくり読めばよかったと少しさみしくなりました(結局一日で読んでしまった;)。
また次まで待ち長い、、、完結もさみしいけど、続編の構想も進んでいると思っているので応援しております!
読んで印象に強かったことだけまとめました(それでも長いけど;)。
また何か思い出したら書くかもしれません。。。すみません。。。

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祝!『使い魔サンマイと白の魔導師』第2巻発行 明治カナ子著 

祝!『使い魔サンマイと白の魔導師』第2巻発行 明治カナ子著 朝日新聞出版

https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=24077

早々と予約しておいて書店で入手しました!
最近は私も電子書籍の率も増えてきてはいるのですが、どうしても紙本で欲しい作家さんです。
これがもう装丁も素敵で、中も素敵で帯も素敵だったので、電書にしなくてよかった!としみじみと喜びを嚙み締めました。

24077

この独特の世界観!毎回、驚くばかりです。
見た目はちびっちゃいけど成人男性の魔導師シロ(罪人のため本名名乗れず)と、見た目イケメン成人男性、中身得体のしれない何か!のサンマイの不思議な物語なのですが、先がまったく想像がつかない、何が起こるか分からない。
私もそこそこ長く生きてきていろんな物語を読んできているのに予測がつかないとは。まったく型にはまらない面白さです。
シロがすごく力も知恵も持っているのに結局損したり、力が底知れないサンマイを持て余しつつもどうにかうまく使って危機を脱したりするのですが、サンマイの見た目とのギャップも面白くてなんだかもうニヤニヤ読んでしまいます。
作家さんの頭の中を見せて貰いたいw

これからの続きが楽しみです!!
未読の方是非!!ファンタジー好きな方にお勧めします。

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『本好きの下剋上』ネタバレ感想5

ツイートで自分のフォロワーの人に何訳のわからないことを、と思われないようにタグ付けて呟いていたら
最初の頃は検索で別に上位に入る感じもなかったし、再読しながら気が付いたことをぽろぽろ書いてたらなんでかけっこう上に入るようになっていたので、とりあえずタグを止めることにしました;
フォロワーさんもたぶんまた書いてるな~くらいでスルーすると思うし、、煩いと思う人はミュートするだろう;
再読してると、ああここ!!初読の時はこう思ってた! 初読から思ってたけどやっぱり! 初読では読み流してた!
とかいろいろ身もだえるのでつい書いてた、、、
個人的には完読していない小説で人の感想を検索して読むことはしないのだけど、媒体がいろいろあるので
アニメしか見てなくて、とか、WEB版読まずに書籍版のみの方や、コミック版のみの方とか考えると何がどうネタバレ踏むのか正直よく分からない。二次創作の方たちはもうネタバレは忖度しませんと書いていたりする。
私も完読前は二次創作も一切読みに行ってなかった(いや、だって二次創作を楽しむのって全部原作読んでからでしょう)。
タグで検索しても文字だけの呟きより絵を付けてる人の方が圧倒的に上位なのですごく油断していました。
…ということで、こっちに書く方がやっぱいいかなと。
ネタバレなしで感想書けないので、未読の方でこれから完結まで読みたい方は下記読まない方がいいです。

さて。何度目かの再読で気が付いたこと。
友人達とリモートで話してた時「伏線の張り方が凄いんですよ~~細かいとこまで回収していくのが面白くて」と私が言ったら
アニメ版をちらっと観てた一人が「アニメはそういう感じないよねえ?」と言う。
(確かにそうだな…うーん、アニメで伏線回収ってあんまり感じないね?)「そうだねえ…長い物語だからね」
で、思ったのが、伏線の回収のスパンがすごく長いんだよね~~~~。
このブログで最初に書いたギュンターのエーファへの求婚の言葉やもろもろがフェ様の求婚に回収されてるとかのネタももう本当にそこまでが長い。最初の方で出てきたエピがほぼ完結間近で回収なのだ。

例えば、青色巫女見習い時代に(小聖杯を一々持って行って回収しなくてもギーベ達に配ってやらせればいいのに)とマインは思うが、効率厨のフェ様がそうしない(むしろがっちり慎重に管理している)からには何か理由があるのだろうと思っていた。
それは何かな?と気になりながらも大概忘れた頃にその謎が解けるのが書籍版で27巻のエピローグと28巻である;
長い。謎が回収されるまで本当に長い。
不思議に思ったことを細かくメモでも取っておかないと、読者もほぼ忘れた頃にその謎が明かされるのである。
それだけに、この長い物語は初読よりも再読すればするほど、ああここもか!みたいな感じになる。
読めば読むほど面白い。

たとえば、ロゼマとフェ様は魔力がほぼ似通ってしまっているという話があって、それはロゼマが身食いで何度も死にかけた過去のせいでそこまではフェ様も知らなかった。そのせいで同一人物扱いされてメスティオノーラの書を二人で分け合うことになってしまう。
シュタープも本来の取得方法だったら同一人物扱いされてロゼマは持てなかったかもしれないところを、政変後教育課程を変更していた為持てたのだった。
長い物語の中で、選択が一つ違えばバッドエンドにいくところを、細かいジクソーパズルがかちかちとハマっていくように
モナリザの微笑のジクソーみたいな難度で、同じ肌色同士と思っていたら実はすごい細やかな配置で構築されている。
王族がロゼマに与えようとしていたのが離宮だったことにフェ様はお怒りだったけども、アナやジギ王子には悪気はなくてしかもそのおかげでゲオやジェルの企みの進行を遅らせることが出来ていたとか、本当に細かい。
ゲオもグラオも頭が良くて幾重にも網を張り巡らしていたのに、天の配剤は彼らには向かわなかった。
それが、物語の上でご都合主義的ではなく、実際の人生でもこういう感じあるなという非常な納得を感じる流れなのだ。

今年はいよいよ残り二巻で本編完結。書き下ろしが多いみたいでドキドキしている。
時かけの続編も早く読みたい~~。
個人的にはロゼマが命の糸をフェ様に分けることで、二人はほぼ同じ寿命になるのではなかろうか?と思っている。
というのも中の人である麗乃の享年からいけば、フェ様とは中身的にはほぼ同年齢に近いのでは、というのもあるが
寿命と言うのは年齢には関係ないとしても、比翼の理想としては高みにのぼる時も一緒がいいね、なのだ。
どういう惚気と思われるかもしれないが、私自身が夫を残して逝くのも残されるのも嫌だなあと思っているから。
年取ってきて、エンディングのことをよく考えるが、夫一人にすることを考えると可哀想すぎて;
かといって、自分だけ残されるのも辛いんで、よくよく後を整理してほぼ同じに逝けたらいいね、と思ってしまう。
だもんで、命の糸を分けるという話を読んだ時、これはそういう話なのではないのかな?と思ったりして。
ともかく、フェ様はロゼマなしでは生きていけないと思うもの。

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『本好きの下剋上』ネタバレ感想4

なんせ長編なのでネタがいくらでもあるので、この際思いついたら書いておくことにしました。

ヒロイン・ローゼマイン(=マイン)は良きアドバイザーであり、人を育てる言葉の魔術師・そしてトラウマも越えさせる

感想の最初の方で、この物語は親子愛・家族愛が主眼と書いたけども

ロゼマはなんせ超本好きで知識の宝庫、男女の機微には疎いのに他人の感情の変化には敏感で、傷ついている人の心にぴたっと来る言葉をかけてあげることができる、これも一つの見どころ。

早くにはマイン時代、オットーの妻であるコリンナがオットーが自分のために兵士になったことを気に病んでいて、それを敏感に察知したマインの掛けた言葉は「門で思う存分商人してますよ」。

その言葉ですっと気持ちが楽になったというコリンナ。マインに聞くまで誰にも相談できなかったのだね。 貴族院時代では、自分が争いの種になることを恐れたエグランティーヌとアナスタージウスの仲を取り持つことになった直截なアドバイス。 さらにはエグランティーヌと比較されることを畏れるアドルフィーネの気持ちを察知し、人の魅力はそれぞれなのだからと強張る気持ちをあっという間にほぐした。 マイン時代、男性恐怖症であったヴィルマがそのトラウマを越えた最初の一歩は、マインの新しい絵画印刷技術への挑戦からだった。 孤児院に暗い恐ろしい記憶しか持たなかったデリアを救ったのもマインの改革。 孤児院長にセクハラを受けていて隠し部屋に入るのがトラウマだったフランを救ったのもマイン(性格も行動もまったく違う新しい主への忠誠と信頼から。ハッセではロゼマを諫めるために隠し部屋に躊躇いもなく入るという;気が付くと乗り越えていた)。 問題児で人に褒められることがなかったギルを褒めてあげることで信頼関係を築き居場所とやる気を与えた。 貴族院の側近達についても、抜きんでて凄い点がないと悩むコルネリウスにバランスの良さを褒めリーダーとして伸ばし 俯瞰して見る冷静さを持つレオノーラに座学と実践の結びつきに気づかせ伸ばし アンゲリカに憧れるあまり自分の良さを失いそうだったユーディットの得意技を活かすよう伸ばし… 強くなることしか考えず座学で落第しそうになっていたアンゲリカを周囲の側近に協力させることで救った… などなど、自分の周囲の人間の育て方がともかく上手い。 見た目は子供、頭脳は大人なものだから、貴族としての父になったカルステッドなども妻・エルヴィーラに対しての認識を変えるきっかけの言葉を貰い、夫婦関係が睦まじくなっていく。

フェ様でさえ、ロゼマの言葉でけっこう新たに気づかされることが多かったわけだが(ヴィルフリートについて、勝手にジルと同じように育つんだろうと思い込んでいたのが、親と子は似てるといっても違うんですよとロゼマの言葉で気づかされたり。ジルにちゃんと自分で仕事をさせ、自分の仕事はもっと周囲に振れなど)、ロゼマがそれを必ずしも意図せずとも自身の言動が周囲の人のトラウマを解決しまくっていく。

■結局のところ実は最終難関はフェルディナンドであった。


一番でっかいトラウマ・心の闇=自身の存在意義への不審=を抱えていたフェルディナンドを救うのが凛々しいロゼマの言葉と行動であった。終わってみればむしろフェ様がヒロインなのだ、何度でも救いに飛び込んでくるロゼマは恋に鈍感なヒーローだから。 これがこの物語の肝だった。振り返って読むとよく分かる、本当にものすごい構築力。 なんせずっとフェ様が自分の望みに蓋をし続けて進むものだから、そして中身が大人でも見た目幼女の本狂いだから最終章になるまで恋愛要素は底流であった。私も最後には二人がだよねえ…と思いつつも。 しかも見た目幼女だから婚約者をヴィルにしても後見人枠でフェ様がそばに居られたというのもあり、その辺も非常に上手い。 ゆっくりな成長の中で徐々に触れ合い方を制限されていくのも。若干シスコン気味のコル兄の「外聞が~~」は特にw (そういえば、螺旋上にどんどん落ちていくシーンやウサギの案内、急に成長するなどは「不思議の国のアリス」ではある。

いろんな物語の影響があると公式が言っているけども、アリスはもう誰が見てもよく分かる…)

「魔石になるために自分は生まれてきた」、これは名捧げしてくれた側近達にも絶対に知られたくない秘密。

誰かに相談できればトラウマは一つ乗り越える一歩を踏み出すものだ。口にに出すことが本当に大きな壁。

フェ様はロゼマに初めて口にするまで誰にも言えずにいた。この時点で二人の心理的な信頼感の深さも分かる。(もちろん半ば脅しのようにロゼマが無理に聞き出したのだが、その後のぎゅーと言葉にもフェ様はかなり救われていると思う)

そんな闇を心に抱えていたフェ様は、「時の女神のお導きで」「エーレンフェストの利になるから」という理由で自分を救ってくれた先代アウブに感謝と愛を捧げていた。それこそが彼の生きるよすがであったともいえる。 エーレンの利になるために生きる(ジルを支える)のが物語の大半の間、彼の存在意義をどうにかもたせるものだった。

だから彼がロゼマをどれだけ大事に思っていても自分が彼女と結婚することを思い描くことはまったくなかった。

そんな想いには蓋をしていたはずだから、アーレンドナドナがなければ自分の想いに気づきもしていなかった。 殺されるために生まれてきたという闇を抱える彼に(実は何度も)「生きてください!!」と全身全霊をかけて果敢に救いに来た少女。 愛さないわけがない。 物語の最初の方で、平民で身喰いのマインが「自分の思うように生きられないなら生きている意味がない」と言った際に彼はどれだけ衝撃を受けたのだろうと思う。彼の出生時の秘密が明かされた時に読者はその衝撃を知るのだけど。 手には入らぬ家族の情、彼はどれだけのものを諦めながら生きてきたのだろう。 フェ様視点のSSで、アーレンに命がけで自分を救いに来てくれたロゼマへの自身の想いに気づき、幼い時に聞いた言葉「あなたは望みのままに生きられるのですね」という言葉を思い出し、ロゼマへの自分の想いを叶えることに全力を出していいのだと思った時から彼自身の望み、想いの成就への快進撃が始まる。 この辺りから、物語は一気に実は救われるヒロイン!フェルディナンドの恋の成就にまっしぐらという感じになる。 …全力を尽くして囲い込みにほぼ成功、それなのに、最後の最後でルッツと添い遂げなくていいのか?と震える声で聞くフェ様は本当にどんだけけなげなの、、と涙しかない。読んでいて冷や冷やしたけど、、、本当に良かった、、、 なんせ相手は恋愛の機微には超鈍感なロゼマだから。 それにしても、ロゼマは言葉の魔術師としてプレゼンが上手く、ダンケルに流行らせてしまった「シュタイフェリーゼより速く」(=シュタ速)などある意味ユルゲンのコピーライターになれるのではないかと思ったりするw

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『本好きの下剋上』疑問編4

これは疑問というか、
ランツェナーヴェの建国の話を考えると、なんとなく子供の頃に読んだ、いわゆる「魔法の国」なのだなーと思う。
例えば、「ジャックと豆の木」で天に昇って行った先にある国。
「アラジンの魔法のランプ」に出てきた魔人の住む国。
(ちなみにアラジンのランプは男性器のアナロジーともいわれているが、まあそれは心理学的な話ではある。)
子供の頃に読んだ中で「ハウフ物語」ヴィルヘルム・ ハウフという作家の不思議な物語集があって、魔法の世界とか出てきていたように思う。
先日来、なんか思い出すなあとふわふわと懐かしく考えているのだけど具体的なことを忘れているので、今度読み返してみたい。
でも、たぶん、イメージとしてそういう「魔法の国」がベースになっている気はする。

突如として現れた不思議な力を持つ、ユルゲンからきた魔力持ちに一方的に支配されたであろう元々住んでいた現地の民。
たとえば宮崎アニメでいけば「天空の城ラピュタ」でもあったように、高次元の文化や知識、恐ろしいハイスペックの武器を持つ侵入者一族が現れたら力のない元々の民たちは簡単に支配されてしまう。
現代世界でいえば、アメリカ大陸に元々いた現地民が銃を持つ移住者に戦い負けていったように。

が、魔力を通さない銀の布や銀の船などの説明の背景には、魔力を持つ”神々”のような相手に対して、魔力ではない、魔力に抵抗できるよう武器や技術を積み重ねて対抗できるようになりつつあったとある。
一方的に魔力を搾り取られるだけになりつつあるランツェにおける王族としての在り方を憂いそれを打開せんとして、レオはD嬢をたぶらかしてシュタープを取得してランツェで再度魔力持ちの権力を復権しようと企み(魔石やら魔術具もどっさりアーレンで入手して、貴族女性もいっぱい連れ去っていこうとしていたし)
ジェルはユルゲンの支配者になろうとしてやってきたわけだ。
そうした野望を打ち砕かれたジェル達がユルゲンで囚われの身になった後、ランツェの魔力持ちの残りの人達はおそらくは支配力をさらに失い、元々の現地の民だった子孫らに打ち負かされ、魔力で造られ維持されていた建物は消えてなくなり、魔力に頼らない国になっていくのだろう。ランツェにユルゲンから勝手にやってきて築かれていた王族の滅亡である。
その後は次第に元のように痩せた土地になるのか、それとも現代世界のように科学力みたいなものを発展させてどうにかやっていくのか。
そこは謎だけども。

魔法の国の消滅かぁ…と考えるとそれはそれでまた一つ物語ができるわけだねえと思ったり。

ユルゲンはほかで生きにくい魔力持ちだけを受け入れるために作った国となっていたが、
なんとなく超能力者だけが逃れて住む設定の「地球へ…」(竹宮惠子)や「遊び玉」(萩尾望都)「阿呆船」(佐藤史生)らのSFマンガも思い出したりするのである。


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『本好きの下剋上』疑問編3

これは些細な疑問なのですが、ユルゲンの美術系の共通認識として絵画は写実主義的なものがメインらしい。
なので、現代日本育ちからの転生者であるマインが描くデフォルメされた絵はまったく受け入れてもらえず、
「お前、字は上手いが絵は下手だなー!」(by ベンノさん)
ということのようです。
ところで、アニメでは識字率がほぼない平民世界の町の描写で店の看板の絵が割と簡単な感じでした。
デフォルメと言えなくもない、現代世界でも通用しそうな感じです。
まあホントはもっと絵画絵画したものかもしれないのだけど。
なのでもしかして、多少のデフォルメはあるけども、ともかくマイン=ロゼマ=麗乃の絵は単に下手である、疑惑w 
もしや、いわゆる”画伯”レベルなのかもーと…思ったり…
いや、ホントにそんなに疑問というほどでもないのですけどw

美的センスも、いわゆる「かわいい」がなかなか理解されない。
レッサーパンダ君については、たまたま魔獣に似ていると取られるせい…ただブリギッテはこっそり可愛いに賛同してたみたいなのはなぜなのだろう?ギュルンに似てるとは取らなかったのですね、ちゃんと見比べればだいぶ違う…わけなのだが…ギュルンを知ってる大半の人には間違えられるのは面白い。
(公式Q&Aによるとゴキブリレベル扱いらしい。わざわざなぜそんな魔獣を選ぶ??という)

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『今日もおはよう楽園くん(仮)』中村明日美子著

中村さんの描く細身眼鏡君、可愛いです~~v
作中、学内にコンロ持ち込んでお餅を焼いて(しかもそれを安倍川もちで食べることにこだわって)食べようとするシーンが出てきて
(そして先生にばれて反省文書かされている、、、)
私も中学生の時週一の部活で理科実験部を選び部室でアルコールランプ&三角フラスコでお湯沸かして、持ち込んだ紅茶を淹れてクッキー食べたりしてたのを思い出した。(リアル「D班レポート』っぽい)
←多分私のは40年以上前の話で多分時効なので、良い子は真似しないでください


理科実験道具ってなんか可愛いのが多くて、ド文系なのになぜか理科実験部に入るあたり、、、まあ週一だったし。
同じように思う人が一定数いるらしく、現代では理科実験道具を食器代わりに使えるよう販売してる専門店とかあるらしいー。
当時はそういうのまったくなかったけどw 

基本的に部活動としては中学では吹奏楽で、高校は吹奏楽がなかったので合唱部で、大学ではオケに入ってるのでずっと音楽関係選択してましたが、週一の部はこの理科実験部のほかは文芸部に入ったり、演劇部に入ったり。
そのほか放送部にも入って昼休みに音楽紹介したりアナウンスしたりしてました。
中三では生徒会に入ったので、行事の前は生徒会室で準備にいそしんでいたのだけど、なぜか生徒会長と副会長が(私は書記)下ネタ大スキーの人たちで、準備作業の間二人が延々と下ネタを披露してくれていました…なんだったのだろう。

それはともかく、中村さんの不思議なコマ展開で進むちょっと楽しいBLですv

https://www.hakusensha.co.jp/comicslist/64799/

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