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「町でうわさの天狗の子」感想

この週末は掃除と衣替えと扇風機を掃除して片付け、夫のシャツのアイロンがけ10枚…を済ませました。
ああ、あと天気悪かったけど台所やトイレなどのマット類の洗濯もしてコインランドリーに行ったので乾燥機も掛けてさっぱりしました!やろうと思ってた家事がてきぱき出来て良かったv

その合間に録画してあった「相棒」2時間スペシャルやら「ドクターX」やら録画消化しながら、さらにその合間に「町でうわさの天狗の子」を急に読み返したくなり1巻から再読開始してしまい、11巻まで今日読了。
最終巻が出るまでまだかなり待たねばならないようですが、11巻けっこう怒涛の展開で気になるところで終わってるのでこれは相当待ち長い;

最初の方をけっこう忘れていたのですが、この作者のどこかとぼけた感じ、この突き抜けたファンタジー設定!天狗やら鬼やら眷属神やらが現実にふつうに混ざる感じ、それでいて世界が緩い。こんな物語展開は本当にスゴイ。インタとか積極的に読んだことがないので勝手に思うのだが、案外少年マンガをかなりお読みだったんじゃないだろうか。
脇役の女の子たちがすっごくいい味出してるんですが、美少女やら可愛い子以外の個性的な面々の描き方が容赦ないんである。こんな変な髪形の子はいないよね、という「きんちゃん」とか。
女らしいけど痩せて不細工な「まっつぁん」とか。この辺の並びがどうにもこうにも少年漫画を読むような感じなんである。少女マンガでここまで不細工達を味のある脇で並べたのは初めて読んだ気がする。
不細工な脇役を描く少女漫画家はいるけども、リアリティを出すためであったり、主人公に対して悪意があったりする脇は性格の悪さを表現するためであったりする。でもこの作品では脇の不細工さにすら愛情がこもってるし、極端にデフォルメされてはいるものの読んでいる内に現実のクラスメートにいたかもしれないくらいの気にさせる。きんちゃんなどは森三*のO島を思い出したりなどしなくもない。なんか本当にいいやつなんだよねえ・・・。
そして読んでいると彼女らとの間に流れる友情やちょっとした諍いなども確かにどこかで見た風景ではあるのである。(特に高校の校舎の渡り廊下とか私も高校にあったのですっごく懐かしいw)
刑部がどんどん友達を好きになるように読者である私もきんちゃんやマディやまっつぁんや赤沢さん、緑ちゃんがどんどん好きになっていつの間にかそれぞれの恋を応援しちゃってるんである。
少年漫画的な脇役の個性の出し方と、それでもやっぱり少女マンガならではの友情やコイバナの展開、そしてまた少年漫画顔負けのスケールの大きい対決の展開などなど、この作家の個性は本当に他に類を見ない気がする。

携帯でのやりとりなどごくごく現代の若者ならではの感じが普通に出ているのだが、行方をくらませた刑部の携帯に届いていた何通ものメールの文面がずらっと並んだ2ページ見開きの場面ではどわっと泣けた。
昔の少女マンガだったら、この異能の少女の物語はまったく違う展開になっていたように思う、普通でいたくてもいられないそして普通と違う超常的な力は孤独と裏腹な優越を与えられ、イケメンたちに守られ~みたいな展開だったんじゃなかろうか。それがごくごく普通に恋したい少女でとぼけたキャラなもんで、周囲は「天狗の娘」という常にない状況を普通に受け入れているんである、すごい。それでも小さい時は若干いじめにも遭ってたことが少し出されてはいるが、それは物語によりリアリティを与えてるだけに過ぎない。
天狗も鬼も普通に交わる社会、なんかいいよねえ~とほのぼのしてしまうんである。
瞬のけなげさ(ツンだけど)にも時々ぐっとくる。
この人物たちの不思議な設定と魅力を、お山を始めとする俯瞰した風景の描き方(よく飛ぶのでな)や細やかな日常描写が支える。さらさらと脱力したタッチで描かれる線の醸し出す世界が本当に素晴らしい。
この物語は力を込めて素晴らしい!!と言うのは似合わないような気はするけども、やっぱすごくいいよね~と刑部達が盛り上がる好きな物語の話のように、いいよねいいよね、と言いたくなる物語ではある。

ああ、最終巻、、、待ち長い、、、。

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